⇒その1「フリーランス新法」についての対応はこちら

⇒その2「個人情報の取り扱いと情報漏洩リスク」についてはこちら 

 ここまで、その1、その2と、経営者様が自社の社員のみならず、外部の方々、一人親方やフリーランスの方々と結ぶ契約、関係のあり方について、注意しなければいけない法律についてお話しました。

 2024年11月に施行された「フリーランス新法」、そして2024年に改正法が施行された「個人情報保護法」です。

 これらの法令が求めるところにより、企業は、今までの外部の方々との関係を見直し、再構築してゆざるを得なくなりました。その第一歩として、まずは、これらの法律に則った形で、外部への業務委託契約を作り直してゆきましょう。

 ここで注意が必要な点は、契約書はビジネスのバランスを考えないといけない、という点です。

 コンプライアンス、法令を守ることはもちろん大前提なのですが、それでも、法令に抵触しないよう、安全第一の感覚で契約書を作ってしまうと、往々にして厳しすぎる契約になりがちです。

 そうすると、ビジネスのスピードを落としたり、契約書の相手方である、一人親方やフリーターという、本来会社のビジネスの応援団の方々との関係も微妙になったりと、そうなってしまうといけませんよね。

 そこで今回は、今までのまとめとして、自社を守り、一人親方やフリーターといった外部パートナーとの関係性も維持し、ビジネスを伸ばしてゆくため、最低限抑えておきたいポイントを、5つの視点として解説してゆきます。

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1.自社で今すぐできる「業務委託契約書での法務リスク点検」

5つの視点:

 外部パートナーからの納品日、つまり委託した仕事の成果物を受け取った日から60日以内になっているか?支払の起算日や、起算日から期日までの日数が60日以内になっていないといけません。「お客様や元請けらの入金後」や「販売後」を起算日にしていると危険です。

 交通費・資材費・配送費などの実費や作業の手間を考慮せず、これを外部パートナー持ちにしながら、一方的に、地元の相場と比べて低い報酬にしていませんでしょうか。実質的に手取りが削られる完全インセンティブなどの過度な歩合給・出来高払いのみの報酬などは、フリーランス法で禁止されている「買いたたき」であり、対価設定が適正でないとみなされる危険があるのです。

 仕事を直接発注した会社側の都合であったり、曖昧な理由に無償での仕事のやり直しは、フリーランス法の禁止事項です。契約書で、正当な理由のない「無償でのやり直し(再撮影・修正等)」を禁止する内容を入れる必要があります。

 外部委託先、外部パートナーに渡すお客様の情報、いわゆる顧客データや現場の情報は、契約書で業務の目的以外で利用すること、また業務を無断で再委託(外部パートナーがさらに他の方に仕事を孫請けすること)することは禁止されていますでしょうか。さらに、情報が漏れたそのときは、仕事を発注した会社に直ちに報告することが契約に書かれていますでしょうか。これらは個人情報保護法により、情報漏洩時の安全管理措置として明文でルール化することが求められています。

  6ヶ月以上の継続的な取引、つまり外部パートナーと6か月以上続けて取引契約がある場合の話です。その契約を途中で止める(契約解除)や契約終了日が来たらそこで終わり、このような内容になっていないでしょうか。こうした契約解除や不更新の際には「少なくとも30日前までの事前予告」をする規定が盛り込まれていないといけません。

2. 本当の安心は運用での対策稼働から

 ここで契約の見直しが終われば、ひと安心ですが、まだ会社として、やらねばならないことがあります。

 それは、契約書の内容を実務に確実に落とし込むための仕組みを作り、それを運用することです。

 「フリーランス法」や「改正個人情報保護法」が経営者様や、会社に対して求めているのは、単に契約書をこれらの法律に合わせることだけではなく、実際に起こるビジネスの各場面で、確実にこれらの法律を守ってゆくことなのです。

 まず必要なのが、実務のなかでの一回の仕事ごとの発注書や個別契約です。

 これがきちんと書面(メールやLINEでも構いません)で、その記録がきちんと残されていますでしょうか。

 そのうえで、内容もフリーランス法や個人情報保護法に抵触していないでしょうか。

 これらを発注ごとにきちんと抑えることが必要です。

 フリーランス法の重要事項である「書面等による取引条件の明示」は、業務委託契約などのいわゆる基本契約だけでなく、発注書や個別契約でも求められることです。

 発注書や個別契約で特に気をつけたいのが、対価としての報酬や価格の決定と実費負担とのバランスです。

 基本契約では決めきれない場合も多いですが、その場合は個別契約で、実務部隊が決定することになります。

 実務の活動でフリーランス法に抵触しないよう、ガイドラインを設けたりと運用での対策が必要になります。

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3. まとめ:法改正への対応しながら、「攻めの経営」を!

 ここまで、「フリーランス法」「個人情報保護法」という、多くの会社、事業者にとり確実に対応しなければいけない法と、その改正について、対処すべき契約書と実務について見てきました。

 これらの対応は、多くの会社にとって、社内だけでチェックして安心、というものではないかも知れません。

 そのようなときは、一度社外の専門家に相談し、契約書のチェックをしてみるのがよいと思います。

 こうした社内での対応が不安な会社にとって、こうした専門家は、いわば「会社を守るプロテクター」の役割を演じます。

  企業を取り巻く状況は、日本を取り巻く経済・社会環境の変化のなかで、決して同じ形に留まっていません。そのために企業が関連する法改正も頻繁に行われ、これが年々厳しく、細かいところまで見てゆかないといけなくなっています。

 法令順守も求められているなか、SNSでの拡散度合をみてもわかるように、情報拡散もすさまじいものがあります。

 こうした法改正への対応は、企業への信頼性も考えますと、大企業のみならず、すべての会社や事業者が確実に行わねばなりません。

 経営者様や会社が、必要ならこうした「会社を守るプロテクター」として外部専門家も使いながら、適切に整備されることが期待されています。こうすることで、外部パートナーや取引先からの信頼も高まります。

 なによりも、「守り」を調えることで、安心して攻めの経営を進められると思います。

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By AYUGO01

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